Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こむらたんさい

小村淡彩

宮本 百合子

Lisez 小村淡彩 (こむらたんさい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 488 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

「――まあとにかく置いて行って貰おうじゃあありませんか、二三日一緒にいて見ないことにゃあお互に気心も知れないしね」

重次は、

「そのことだ」

と立ち上った。

「なんせ、まだ風(ふう)になれないらしいからどんなもんだか、まあ様子を見てくんなさい」

いしが表を向き、溝川の縁で草を食っていた馬が解かれ、動き出すまで重次と喋っているうちに、せきが、風呂から出て来た。

見なれない女がいるので、せきは始め黙って帯をしめていた。が、その女が新しく目見得に来た女中候補であり、顔立ちも衣服も自分に劣っているのが分ると、徐ろに親しみを持ち始めた。せきは、東北訛のある言葉で、傍から、

「これをお使いなさい」

と団扇を出してすすめた。ろくは、直ぐなつこそうに訊いた。

「あなたここの姐さんですか」

「そうですよ、もう一人いたんだけれど行っちまったの」

「ねえ、私につとまるだろうかね」

「そう沢山お客もないし大丈夫だよ……私が教えてあげるわ。何て名なのお前さん」

「――ろく――ろくってんだけど……ね、あのね」

ろくは、せきにすりよるようにし、真心を顔に現わして訊いた。

「あのね、おかみさんがお嫁にいく世話してくれるって本当だろうか」