Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうじょじごく

少女地獄

夢野 久作

Lisez 少女地獄 (しょうじょじごく) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 105 174 caractères · 206 écrans

Aozora Bunko

後で姉からさんざん冷やかされたものであった。

しかし彼女……姫草ユリ子が、十時の開診時間を気にしながら大急ぎで着物を着かえて、イソイソと病院の玄関を出て行く背後姿を見送った姉と、妻と、私の態度が、ほかの看護婦や患者の眼に付くくらい緊張していた。まるで高貴なお方のお出ましでも見送るかのように棒のように強直していたために、アトから何事ですかと皆から尋ねられたのは明らかに失態であった。況んや姉と妻は、セグリ出て来る涙を隠すべく、慌てて洗面所へ逃げ込んだと言うのだから、滑稽を通り越して何の事だかわからない。

姫草ユリ子はその儘帰って来なかった。

姉と妻と私は、その一日中、今更のように魘えた蒼白い顔を時々見交していたものであったが、その晩一晩置いて翌る朝の八時頃、隣家の田宮特高課長の処から、尋常一年生の坊ちゃんが、私を迎いに来てくれたから、大ビクビクで着物を着換えて行ってみると、田宮氏は一昨夜の通りの褞袍姿で、横浜港内を見晴らした二階の客室に待っていた。私の顔を見ると妙に赤面したニコニコ顔で、熱い紅茶なぞをすすめてくれたが、昨日よりもズット磊落な調子で、投げ出したように言うのであった。