Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうねんのし

少年の死

豊島 与志雄

Lisez 少年の死 (しょうねんのし) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 400 caractères · 27 écrans

Aozora Bunko

然し小母さんの方でもいつのまにか庄吉のこの癖に感づいていた。彼が帰って来そうな時はなるべく話をしないようにした。そしてまたよくそっと後から廻って、庄吉の佇んでいるのを捉えた。その度毎に彼女は庄吉を打ったりまたは足蹴にしたりした。

「もうこれからしないから堪忍しておくれよ。」と庄吉は泣き乍ら云った。

「うるさいや。何度同じことを云うんだい。さっさと家を出てゆくがいい。お前のような者はうちには置けないんだよ。出ておいで。いい泥棒になるだろうよ。」

それでも小母さんは彼を追い出すでもなかった。

「屹度庄吉の後ろには誰かついてるよ。」と彼女は或る時金さんにいった。「私にはちゃんと分ってるんだよ。ほんとに油断も隙もありゃあしない。……私達の話をみんなきいて行ってしまうんだよ。お銭につられたんだね。」

おせいはもうその頃は、金さんよりも棟梁のお主婦さんに目星をつけていた。

おせいと庄吉との暗黙の争いは次第に激しくなっていった。庄吉は見出さるる度毎に甚く苛められ乍ら、それが却って彼の立聞きの好奇心を煽った。彼の身体にはよく紫色に腫上った傷跡がついた。

家の中に居る時も、庄吉はよく小母さんの方をちらりと横目で見た。