Classiques japonais avec furigana
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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
Lisez 少年探偵長 (しょうねんたんていちょう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 110 286 caractères · 221 écrans
あッと叫ぼうとした折しも、
「動くと、撃つよ。動くな。あかりをつけると撃つよ。あかりをつけるな」
と、かん高い女の声が、部屋の一隅から聞えた。
女は、この部屋にはいなかったはず。みんなはふしぎに思った。女の声は、一同が集っているところの反対側で、頭目の立っていた後方のようである。
「何者だ。名をなのれ」頭目の声が闇の中をつらぬいた。
「よけいな口をきくな。わたしゃ暗闇の中で目がみえるんだから、撃とうと思えば、お前さんの心臓のま上だって、撃ちぬいてみせるよ。わたしゃ――」
と女が、えらそうなことをいっているとき、部下が固まっているところで、誰かが携帯電灯をぱっとつけた。
と、間髪をいれず、轟然と銃声一発。
携帯電灯は粉微塵になってとび散った。
「うーむ」どたりと人の倒れる音。
「誰でも、このとおりだよ。わたしのいうことをきかなければ……」
たしかに、彼女がやった早業にちがいない。それにしてもその怪しき女は、どこから、この部屋にしのびよったものか。ふしぎというより外ない。電灯が消えると同時に女の声がしたようである。それまでは、煌々と明かるかったこの部屋だ。その状況のもとで、どうしてこの部屋へ忍びこめるだろうか。