Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
Lisez 少年連盟 (しょうねんれんめい) de 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 110 920 caractères · 219 écrans
「モコウ、きみの気のせいだよ」
「いやいや」
とモコウは頭をふって、東のほうを指さした。
「陸です、たしかに」
「君の眼はどうかしてるよ」
「いや、ドノバン、霧が風に吹かれてすこしうすくなったとき、みよしのすこし左のほうをごらんなさい」
このとき煙霧は風につれて、しだいしだいに動きだした。綿のごとくやわらかにふわふわしたもの、ひとかたまりになって地図のごとくのびてゆくもの、こきものは淡墨となり、うすきものは白絹となり、疾きものはせつなの光となり、ゆるきものは雲の尾にまぎれる、巻々舒々、あるいは合し、あるいははなれ、呼吸がつまりそうな霧のしぶきとなり、白紗のとばりに夢のなかをゆく夢のまた夢のような気持ちになる。
霧が雨になり、雨が霧になり、雨と霧が交互にたわむれて半天にかけまわれば、その下におどる白泡の狂瀾がしだいしだいに青みにかえって、船は白と青とのあいだを一直線にすすむ。
「おう、陸だ」
富士男はさけんだ。見よ、煙霧の尾が海をはなるる切れ目の一せつなに、東の光をうけてこうごうしくかがやける水平線上の陸影! 長さ約八キロもあろう。
「陸だ! 陸だ!」
声は全船にあふれた。