Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やねうらのさんぽしゃ

屋根裏の散歩者

江戸川 乱歩

Lisez 屋根裏の散歩者 (やねうらのさんぽしゃ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 862 caractères · 57 écrans

Aozora Bunko

それとも、気でも狂ったのではありませんか。そこには、押入れの中には、あの死んだ遠藤の首が、頭髪をふり乱して、薄暗い天井から、さかさまに、ぶら下っていたのです。

三郎は、一たんは逃げ出そうとして、入口の所まで行きましたが、何か外のものを、見違えたのではないかという様な気もするものですから、恐る恐る、引返して、もう一度、ソッと押入れの中を覗いてみますと、どうして、見違いでなかったばかりか、今度はその首は、いきなりニッコリと笑ったではありませんか。

三郎は、再びアッと叫んで、一飛びに入口の所まで行って障子を開けると、矢庭に外へ逃げ出そうとしました。

「郷田君。郷田君」

それを見ると、押入れの中では頻りに三郎の名前を呼び始めるのです。

「僕だよ。僕だよ。逃げなくってもいいよ」

それは、遠藤の声ではなくて、どうやら聞き覚えのある、外の人の声だったものですから、三郎はやっと逃げるのを踏み止まって、恐々ふり返って見ますと、

「失敬失敬」

そう云いながら、以前よく三郎自身がした様に、押入れの天井から降りて来たのは、意外にも、あの明智小五郎でした。

「驚かせて済まなかった」