Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんきょうしんしゅん

山峡新春

宮本 百合子

Lisez 山峡新春 (さんきょうしんしゅん) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 321 caractères · 3 écrans

Aozora Bunko

山塞の頭になった役者が粗末な舞台で、

「ええ、きりきりあゆめえ!」

と声を搾って大見得を切った。

「そこだッ!」

むきだしな花道の端れでは、出を待っている山賊の乾児が酔った爺にくどくど纏いつかれている。眼隈を黒々ととり、鳥肌立って身震いしながら「いやだよ、うるさい」とすねていた女は、チョン、木が入ると急に、

「御注進! 御注進!」

と男の声を出し、薄い足の裏を蹴かえして舞台へ駈けて行った。

九時過、提燈の明りで椎の葉と吊橋を照し宿に帰ると、昼間人のいなかった傍部屋で琵琶の音がする。つるつるな板の間でそれを聴いていた女中がひとりでに声を小さく、

「おかいんなさいまし」

と、消した提燈を受取った。

〔一九二七年一月〕