Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くずれるおにかげ
崩れる鬼影
海野 十三
Lisez 崩れる鬼影 (くずれるおにかげ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 34 100 caractères · 69 écrans
「やあ」
目醒めた警備の人々は、相手の真黒に汚れた顔を見てふきだしたい位でした。瞼は腫れあがり、眼は真赤に充血し、顔の色は土のように色を失い、血か泥かわからぬようなものが、あっちこっちに附着していました。しかしそれは自分の顔のよごれ方と同じであったのですが、始めは気がつきませんでした。
「化物はどうしたな、オイ巡視だッ」白木警部の呶鳴る声がしました。
私もその声に、ハッキリと目が醒めました。ハッと思って傍を見ると、一緒にいた筈の兄の荘六の姿が見えません。
「兄さん――」
呼んでみても、誰も返事をする者がありません。
「もしもし、兄を知りませんか」
「帆村君かネ」と警部さんも訝しそうにあたりを振りかえってみました。「そこにいたと思ったが、見えないネ」
私は急に不安になりました。
警部さんは巡視隊を編成すると、勇しく先頭に立って歩きはじめました。
「私も連れていって下さい」
「ああ、恐ろしくなければ、ついて来給え」
そういって呉れたので、私も隊伍のうしろに随って歩き出しました。
歩いているうちにも、化物の封鎖された隧道のことよりも、兄のことが心配になってたまりません。