Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あらし

嵐

島崎 藤村

Lisez 嵐 (あらし) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 54 007 caractères · 108 écrans

Aozora Bunko

太郎はすでに中学の制服を着る年ごろであったから、すこし遠くても電車で私の母校のほうへ通わせ、次郎と末子の二人を愛宕下の学校まで毎日歩いて通わせた。そのころの私は二階の部屋に陣取って、階下を子供らと婆やにあてがった。

しばらくするうちに、私は二階の障子のそばで自分の机の前にすわりながらでも、階下に起こるいろいろな物音や、話し声や、客のおとずれや、子供らの笑う声までを手に取るように知るようになった。それもそのはずだ。餌を拾う雄鶏の役目と、羽翅をひろげて雛を隠す母鶏の役目とを兼ねなければならなかったような私であったから。

どうかすると、末子のすすり泣く声が階下から伝わって来る。それを聞きつけるたびに、私はしかけた仕事を捨てて、梯子段を駆け降りるように二階から降りて行った。

私はすぐ茶の間の光景を読んだ。いきなり箪笥の前へ行って、次郎と末子の間にはいった。太郎は、と見ると、そこに争っている弟や妹をなだめようでもなく、ただ途方に暮れている。婆やまでそこいらにまごまごしている。

私は何も知らなかった。末子が何をしたのか、どうして次郎がそんなにまで平素のきげんをそこねているのか、さっぱりわからなかった。