Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lisez 幽霊塔 (ゆうれいとう) de 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 266 479 caractères · 532 écrans
親切で此の聖書を茲へ入れたに違いないと思う、併し彼の美人が何うして此の聖書を持って居たかなど云う点は更に分らぬ、分らぬけれど分らぬ事だらけの怪美人のする事だから、何も是のみを怪しむにも及ばぬ訳サ。
叔父は聖書の表紙などを検めて「表紙に塵などが溜って居ぬ所を見ると此の頃まで人手に掛って居た者だ、何うも己の推量が当って居る様だ」余「エ、貴方の推量とは」叔父「昔、此の書が紛失したと聞いた時、己は多分其の頃老女を勤めて居たお紺婆が盗んだのだと思った、アノ婆は非常な慾張りで有ったから、此の塔に宝物が隠れて有ると云う伝説を聞き、咒語さえ見れば其の宝の在る所が分る事と思い、先ず此の聖書を盗み、爾して其の後此の塔を買い取ったのだ」余「では此の聖書が何うして茲に在ります」叔父「多分はお紺の相棒が有ったのだろう、お紺自身は咒語を読む事などは出来ぬから其の相棒へ之を渡して研究でもさせたのだ、其の相棒が研究しても分らぬから終に絶望して聖書を茲へ返したのだろう」果して其の推量の通りならば、怪美人が其の相棒と云う事になる、余は何うも爾は思わぬ。