Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おうまじるしはいしゃく

御馬印拝借

山本 周五郎

Lisez 御馬印拝借 (おうまじるしはいしゃく) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 21 483 caractères · 43 écrans

Aozora Bunko

銃創からながれ出る血だった、「いい気持だ……済まないなあ勘解由小路二郎三郎左……」そこまで云いかけると、かれは急にがくりと前へ崩れた、だが微かにこう続けた、「……長すぎる、べらぼうに長い名だ、来世はもっと短いのを付けて貰えよ」そして絶息した。そのときである、望楼から物見の兵の大きな叫びが聞えて来た、「お旗がしら、土煙が見えます……」「なにどうした」源七郎は中央へとびだした、「金谷の上流に土埃が大きく動いています、本軍が進撃をはじめました」その叫びは狭い塁の中いっぱいに響きわたり、兵たちは喉も裂けよと歓呼の声をあげた。物見からは刻々に本軍の動きを知らせる叫びが聞えた、大井川にゆき着いた土煙は、先鋒が渡渉したとみえて、川を二つにわけて帯のように空へたなびきあがり、そのまま東へ東へとひた押しに移動してゆく、あきらかに東岸の敵陣を突破したようすだった、この知らせの一つ一つが砦の兵を狂喜させた、……とうとうここまでこぎつけた、源七郎は神にも謝したい気持でそう思い、いっそう熾烈になった敵弾のなかへ大股に出ていった、「……みんな聞け、御旗もと本軍は大井川を越して、いま駿府へとまっしぐらに進んでいる、われわれはお役に立った、ここが先途だ、さいごの一人まで御馬印の下で死のうぞ」