Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いかりのむし
怒りの虫
豊島 与志雄
Lisez 怒りの虫 (いかりのむし) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 457 caractères · 24 écrans
それぐらいの気慨は持ちたいものだ。」
近くにいた洋装の崎田夫人が、まずいことを言った。
「木山さんのお洋服、御自慢なさるほどいたんでいないではございませんか。もしかすると、わたくしのシュミーズの方が、もっと擦り切れてるかも知れませんわ。」
木山は眉をひそめた。
「擦り切れたシュミーズなんか、打っちゃってしまうんですね。もしあなたの仰言るのが本当なら……ですよ。僕は、ワイシャツはいつも綺麗なのを着る。上衣は破けていたって構わない。御婦人がたは反対だと見えますね。」
「まあ、ずいぶん失礼なことを仰言るわ。もっとも、酒に酔っていらっしゃいますからねえ、ほほほ。」
崎田夫人は真赤になり、強いて皮肉な笑いかたをした。
あちらの席から、川村が声をかけた。
「木山君、僕の話が君の不興を買ったようだね。然し、真意は、僕も君に同感だよ。破れ服で世界をのし歩いたっていいさ。少しも恥かしいことはない。ただ、日本の文化は、経済は、産業は、破れ服のままではいけない。仕立て直さなくちゃいかんじゃないか。」
「ワイシャツは綺麗なのを着ることだ。」
木山はそう応じて、それから、酔っ払ってるらしく口ずさんだ。