Classiques japonais avec furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lisez 怪塔王 (かいとうおう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 635 caractères · 337 écrans
塩田大尉の顔はだんだんと紅くなってきました。そのうちに、反対に顔がさっと蒼ざめてまいりました。
大尉は、拳をかためると、欄干をとんと叩きました。
「これあ不思議だ。小浜、お前のいうとおりだ。たしかにあの塔が見えなくなった」
「やっぱり私の申しましたとおりでしょう」
「うむ、これはたしかに一大事だ。あの塔が見えなくなったとすると、あそこを調べにいった帆村探偵は一体どうなったのだろう」
4
九十九里浜に立っていた怪塔が、わずか一夜のうちに、かげも形もなくなってしまったというのですから、これには塩田大尉もすっかりおどろいてしまいました。
「これはすぐ偵察しなきゃならない。兵曹長、すぐ陸戦隊を用意しろ」
兵曹長は、はっと挙手の敬礼をして駈けだしました。やがて集合を命ずる号笛の音が、ぴぴーぃと聞えました。
やがて一隊の陸戦隊員が、白いゲートル姿もりりしく、甲板へかけあがって来ました。
「気をつけ、番号!」
銃剣をしっかり握って、水兵さんたちはさっと整列しました。
塩田大尉はその前に進み出て、
「これから上陸して偵察任務を行う。場合によれば戦闘をするからその覚悟でいけ」