Classiques japonais avec furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lisez 怪塔王 (かいとうおう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 635 caractères · 337 écrans
あれが怪塔だよ。僕は、あの塔の中から逃げだしたんだよ」
3
「ああそうか、あれが怪塔かね。あれならわしも見たぞ。いま聞けば、お前はあの中から逃げて来たというが、一体どうして、また怪塔の中なんぞにいたのかね」
炭やき爺さんは、目をまるくして、それからそれへと一彦少年にたずねました。
一彦としては、お爺さんにしてきかせる山ほどの話をもちあわせていましたが、そんなことよりも、一分でもはやく、塩田大尉に知らせ、一彦が怪塔から逃げだすまでに起ったいろいろのことを、報告しなければならぬとおもいましたので、
「ねえ、お爺さん。ぐずぐずしていると、怪塔王のため日本の軍艦がどんなにひどくこわされてしまうかわからないんだよ。だから僕はね、すこしでもはやく海軍の軍人さんかお巡りさんかにあいたいんだよ。いそがないと、たいへんなことになるんだ。ねえ、お爺さん。すまないけれど、山をくだって、誰かに僕がここにいるということを知らせてくれないか」
一彦は熱心を面にあらわして言いました。
日本の軍艦がひどくこわされてしまうと言う話を聞いて、炭やき爺さんはとびあがるほどおどろきました。