Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きょうふのくちぶえ

恐怖の口笛

海野 十三

Lisez 恐怖の口笛 (きょうふのくちぶえ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 60 713 caractères · 122 écrans

Aozora Bunko

今日は見習かたがた「赤い苺の実」の三場ばかりへ顔を出して貰いたいということになった。そして大部屋の人たちに紹介してくれた。

一郎はそれを報告のために、ジュリアの部屋に行ったが、鍵がかかっていた。それも道理で、ジュリアはいま舞台に出て喜歌劇を演じているところだった。舞台の横のカーテンの陰には批評家らしい男が二人、肩を重ねんばかりにして、ジュリアの熱演に感心していた。

「ジュリアはたしかに百年に一人出るか出ないかという大天才だ。見給え、どうだい、あの熱情とうるおいとは……。今日はことに素晴らしい出来栄えだ」

「僕も全く同感だ。どこからあの熱情が出てくるんだろう。ちょっと真似手がない。――」

「ジュリアには非常に調子のよい日というのがあるんだネ。今日なんか正にその日だ。見ていると恐い位だ」

「そうだ。僕もそれを云いたいと思っていた。僕は毎日ジュリアを見ているが、調子のよい日というのをハッキリ覚えているよ。この一日に三日、それから今日の四日と……」

「よく覚えているねえ」

「いやそれには覚えているわけがあるんだ。それが不思議にも、あの吸血鬼が出たという号外や新聞が出た日なんだからネ」