Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きょうふおう
恐怖王
江戸川 乱歩
Lisez 恐怖王 (きょうふおう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 038 caractères · 133 écrans
夏子未亡人
乞食奴、ふり返って追手を見ると、矢庭に駈け出したが、どうも余り駈けっこはお得意でないらしい。ヨタヨタと妙な恰好で走って行くが、到底のっぽの蘭堂の敵ではない。
「待て、聞きたいことがある」
とうとう、追手の猿臂が乞食の襟髪にかかった。
夏子未亡人
襟髪を掴まれた乞食は騒ぐ様子もなく、ふてぶてしく立止って、ヒョイと振返った。大江の顔と乞食の顔が一尺程の近さで、真正面に向き合った。
海岸の鼠色の大空を背景に、バアと大写しになった乞食の顔。
大江はギョッとして思わず手を離した。長い髪の毛(無論鬘に相違ない)で顔を隠していた為、今の今まで気づかなかったが、この乞食こそ、外ならぬゴリラ男であった。大江はゴリラ男を見知っている訳ではないけれど、その異様な相貌を見ては、それと気づかぬ訳には行かぬ。
お化の様な乱れ髪の鬘の下から、狭い額、ギョロリとした両眼、平べったい鼻、厚い唇、むき出した大きな真白い歯並、彼奴は「どうだ驚いたか」と云わぬばかりに、ゲラゲラ笑っていたのだ。身の毛もよだつ、醜怪千万な笑い顔。
彼はこの顔を見せる為に、態と大江に追いつかせたのだ。そして、例によって「恐怖王」