Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おしみなくあいはうばう
惜みなく愛は奪う
有島 武郎
Lisez 惜みなく愛は奪う (おしみなくあいはうばう) de 有島 武郎 (ありしまたけお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 397 caractères · 159 écrans
それを知った後でも、私はややもすればこの忌わしい袋小路につきあたって、すごすごと引き返さねばならなかった。
私は自分の個性がどんなものであるかを知りたいために、他人の個性に触れて見ようとした。歴史の中にそれを見出そうと勉めたり、芸術の中にそれを見出そうと試みたり、隣人の中にそれを見出そうと求めたりした。私は多少の知識は得たに違いなかった。私の個性の輪廓は、おぼろげながら私の眼に映るように思えぬではなかった。然しそれは結局私ではなかった。
物を見る事、物をそれ自身の生命に於てあやまたず捕捉する事、それは私が考えていたように容易なことではない。それを成就し得た人こそは世に類なく幸福な人だ。私は見ようと欲しないではなかった。然し見るということの本当の意味を弁えていたといえようか。掴み得たと思うものが暫くするといつの間にか影法師に過ぎぬのを発見するのは苦い味だ。私は自分の心を沙漠の砂の中に眼だけを埋めて、猟人から己れの姿を隠し終せたと信ずる駝鳥のようにも思う。駝鳥が一つの機能の働きだけを隠すことによって、全体を隠し得たと思いこむのと反対に、私は一つの機能だけを働かすことによって、私の全体を働かしていると信ずることが屡※(二の字点、1-2-22)ある。