Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おろかないちにち

愚かな一日

豊島 与志雄

Lisez 愚かな一日 (おろかないちにち) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 045 caractères · 29 écrans

Aozora Bunko

その時、瀬川が木戸口から庭へはいって来た。その姿を見ると、彼は急に狼狽したような気持ちになって、また床の中にはいった。

「こんなに早くから起きてたりなんかして、大丈夫なのかい。」

「うむ、もういいんだ。それに僕にとっては早朝でもないんだからね。」

瀬川は縁側から上って来た。

「海に行って来たがいい気持ちだね。君も外を歩けるように早くなり給えな。」

瀬川は頬に生々とした血を通わして、喫驚したような大きい眼をしていた。

「君、今日は晩までいいんだろう。」と彼は云った。

「いや、いつも余り長く邪魔してもすまないから……、それに今日は少し用もあるので、九時ので帰ろうかと思っている。」

「然し大した用でもないんだろう。」

「大した用というほどでもないが。」

「ではせめて昼御飯でも食べていってくれないか。僕は一人で淋しすぎる位淋しいんだから。僕は黙ってるかも知れないが、それでよかったら、せめて午頃までこの室に寝転んでいってくれない?」

瀬川は黙って彼の方を見た。

「黙っててもいいんだろう。」

「ああそれの方がいい。」と瀬川は云った。「昨日は君が何だか苛々してるようだったから、僕は一人心配してたんだよ。