Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わがやのらくえん

我が家の楽園

久生 十蘭

Lisez 我が家の楽園 (わがやのらくえん) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 90 195 caractères · 175 écrans

Aozora Bunko

「冗談ばっかし……あなたのような見栄坊が、そんなみっともないことをなさるはずもなし、あたしにしたって、させもしませんが、錦鯉の教育はあとにして、ヘンリ清水に、礼ぐらいいっていただきたいんです」

「土建屋が、じぶんの都合で工事をしたのに、礼をいうことなどいるものか」

「でも、骨を折って、いろいろやってくれたんですから」

石田氏は、むっとした顔で口髯を撫でていたが、我慢ができなくなったのだとみえて、癇癪玉を破裂させた。

「いろいろやったには、ちがいない。調理場だけという約束なのに、誰に断わって、あんな勝手な真似をした。洋館のあのザマはなんだ、キャバレかナイト・クラブみたいにしてしまって……お前も同類だろう。あそこで、なにをはじめようというんだ。それから聞こう」

わが家の洋館は、明治の中頃、先代が、滞日中のフランス人の建築家に依嘱してつくったもので、どの部屋も、アンピール式の椅子や、丈の低いしゃれた家具で統一され、それなりに、古雅な美しさを保っていたものだったが、それらは、ひとつ残らず、ピカピカ光る、アメリカン・タイプのチューブの家具にかえられてしまった。先代が自慢していた、クロトンの葉を彫った階段の親柱は、根こそぎとりはらわれて、磨ガラスの丸い灯入りの柱になり、美しい鋳金の手摺の裏に、ぞっとするような、毒々しい色