Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わがやのらくえん
我が家の楽園
久生 十蘭
Lisez 我が家の楽園 (わがやのらくえん) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 90 195 caractères · 175 écrans
畳敷きだったところは組木の床になり、ラックを塗って、舞踏場の踊場のようにつるつるにしてある。つい最近、ここでダンス・パァテーがあったのらしく、滑粉を撒いたあとが白く残っていた。
ラック塗りの広廊を見ると、千々子さまは、また昂奮状態になって、
「まあ、すてき」
と憑かれたようにつぶやき、頬を上気させながら、さりげないようすでステップを踏みだした。
「今日は、ご気分がいいようですね……天気のせいかな」
千々子さまは、うしろにいる石田氏に聞えないように顔を伏せながら、
「天気がどうしたって? ……プールがあって、テニス・コートがあって、ダンシングがあって……これで、自動車があったら、申しぶんないわ」
と百々子にささやくと、賢夫人の腰を突ついて、二人で奥のケチンを見に行った。
広廊の東のならびは、いかめしい上段ノ間と、大小二つの書院がつづきになっていたが、ここにも徹底的な改変があった。
入り側にむいた吉野障子は、磨硝子とニッケルを組み合わせた、モダーン・タイプの硝子扉になり、なにやらの工匠が彫った有名な欄間と、銀の引手のついた花鳥の絵襖が取り払われ、襖のあったところにテックスの間仕切りができ、ぞっとするような富士山の油絵がかかっていた。