Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

そうしゅ

操守

豊島 与志雄

Lisez 操守 (そうしゅ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 418 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

そして何のこだわりもなさそうに、ひそかに吉乃の様子を窺うでもなく、程よく席につかして、八重次に三味線を持たして、自分も低くそれにつけた。

「やっぱり、岸の柳とか、菖蒲浴衣とか。ああいった軽いものの方がいいわね。わたしもともと、吉住の方だけれど……。というと、大層出来そうだけれど……ほほほ。」

そして澄代と八重次とだけで、座をもち続けてくれた。

「こちらも、何か聴かして頂戴よ。」

そう云われても吉乃は、好意のある八重次の視線に縋って、明るく笑っただけで済した。

三味線を置いて、世間話になると、岡野もそれに加わったので、吉乃はなお気持が隙になった。

澄代は酒も少しは飲めた。

「吉乃さん、こんど、隙な時、わたしの家へも遊びに来て下さいよ。わたし、各方面からのいろいろなお客が、一番楽しみなんだから……。家では、すっかり、門戸開放主義なの。その代り、御馳走はありませんよ。栄太楼のうめぼしくらいなら……。」

吉乃ははっとした。彼女はその「うめぼし」が好きで、家でよくしゃぶっていた……。岡野に話したことがあったらしい。疑念の眼付で、岡野の方を見ると、彼は煙草をそっぽに吹かしていた。