Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
Lisez 支倉事件 (はせくらじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 204 697 caractères · 406 écrans
「そうです。神楽坂署のものです」
「では支倉の事につきまして、少しお耳に入れたい事があるのですが」
「え、じゃあなたは支倉を御存じですか」
「えゝ、よく知って居るのです。彼の為にひどい目に遭った事があるのです。支倉は放火をしたんじゃないかと思うのです」
「え、え」
石子刑事は思いがけない収穫に顔色をかえんばかりに喜んだ。
「そんな話なら往来ではなんですから。――えーと私の家へでも来て頂きましょうか。牛込ですが」
「私の家は直ぐそこですから」
洋服男が云った。
「拙宅までお出下さいませんか」
路々話したところに依ると、彼の名は谷田義三と云って、丸の内の或る商事会社に勤めているのだった。
家は淡路町の裏通りにあった。
彼は家の前に辿りつくと、這入る前に隣の二階家を指した。
「建て代りましたがね、之が支倉の家だったのです」
彼の家はこぢんまりとした平家で、綺麗好きと見えて、よく整頓した一間へ通された。
「さあ、随分古い事です。やがて十年になりましょうか。路々鳥渡お話した通り隣から火事が出ましてね」
彼の云う所によると、火事は支倉の家を半焼にしてすみ、彼の家は幸いに類焼を免れたのだったが、原因が放火だというので、思いがけなくも彼が嫌疑を受けて、一週間警察に止め置かれたのだった。