Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶんしのせいかつ
文士の生活
Lisez 文士の生活 (ぶんしのせいかつ) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 660 caractères · 8 écrans
私が巨万の富を蓄えたとか、立派な家を建てたとか、土地家屋を売買して金を儲けて居るとか、種々な噂が世間にあるようだが、皆嘘だ。
巨万の富を蓄えたなら、第一こんな穢い家に入って居はしない。土地家屋などはどんな手続きで買うものか、それさえ知らない。此家だって自分の家では無い。借家である。月々家賃を払って居るのである。世間の噂と云うものは無責任なものだと思う。
先ず私の収入から考えて貰いたい。私にどうして巨万の富の出来よう筈があるか――と云うと、ではあなたの収入は?と訊かれるかも知れぬが、定収入といっては朝日新聞から貰って居る月給である。月給がいくらか、それは私から云って良いものやら悪いものやら、私にはわからぬ。聞きたければ社の方で聞いて貰いたい。それからあとの収入は著書だ。著書は十五六種あるが、皆印税になって居る。すると又印税は何割だと云うだろうが、私のは外の人のより少し高いのだそうだ。これを云って了っては本屋が困るかも知れぬ。一番売れたのは『吾輩は猫である』で、従来の菊判の本の外に此頃縮刷したのが出来て居る。此の両方合せて三十五版、部数は初版が二千部で二版以下は大抵千部である。