Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

Lisez 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 012 caractères · 245 écrans

Aozora Bunko

だが、これには、縷々と、べつに――自分たちが仕える待賢門院のわびしい起居のさまや、このごろのお歌などが、しるしてあった。女院には、あなたの御出家のうわさを聞かれて、御自身も、仏門にはいりたいねがいを、しきりに、おもちになった御容子です――などとも、書いてあった。

『さも、おわさめ……』と、西行は、思う。

遠からぬまに、それは、女院が好み給うと否とにかかわらず、起こりうることと、うなずけるのであった。

童女のうちから、白河法皇に寵せられ、後、鳥羽帝の中宮として立ち、生み給うた崇徳は、やがて上皇鳥羽から、わが子に非ず、だれかの子よ、と冷たい仰せをうけるなど――待賢門院のお立場は、たださえ、複雑な、御心と御心との、間にあるうえに、今度の皇位の廃立にあたっては、いよいよ、そのむずかしさを、当然に、加えていよう。

さしも、絶美といわれた一代の容姿も、なんと、短い誇りであろう。――西行の記憶によれば、お年も、四十路をこえておられる。

だが、哀れなのは、その女院の君よりは、女院に侍く数多な局たちにあった。もし、女院御出家のあかつきは、その人びとも、尼になるか、弱い女の運命を、世の流れに、ちりぢりにまかせて、いつかは行方も知れないことになろう。