Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Lisez 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 247 330 caractères · 497 écrans

Aozora Bunko

火のない長火鉢に、両手をかざしていると、その本の群立が、大きい目玉をグリグリさせて私を嗤っているように見える。障子の破れが奇妙な風の唄をうたっていた。ああ結局は、硝子一重さきのものだ。果てしもなく砂に溺れた私の食慾は、風のビンビン吹きまくる公園のベンチに転がるより仕ようがない。へへッとにかく、二々が四である。たった一枚のこっている、二銭銅貨が、すばらしく肥え太ったメン鶏にでも生れかわってくれないかぎり、私の胃のふは永遠の地獄だ。歩いて池の端から千駄木町に行った。恭ちゃんの家に寄ってみる。がらんどうな家の片隅に、恭ちゃんも節ちゃんも凸坊も火鉢にかじりついていた。這うような気持ちで御飯をよばれる。口一杯に御飯を頬ばっている時、節ちゃんが、何か一言優しい言葉をかけてくれたのでやみくもに涙が溢れて困ってしまった。何だか、胸を突き上げる気持ちだった。口のなかの飯が、古綿のように拡がって、火のような涙が噴きこぼれてきた。塩っぱい涙をくくみながら、声を挙げて泣き笑いしていると、凸坊が驚いて、玩具をほおり出して一緒に泣き出してしまった。

「オイ! 凸坊! おばちゃんに負けないでもっともっと大きい声で泣け、遠慮なんかしないで、汽笛の様な大きな声で泣くんだよ。