Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いちかわくめはち

新編 近代美人伝 (下)

長谷川 時雨

Lisez 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 138 172 caractères · 277 écrans

Aozora Bunko

」

「へえ、そんなことがありましたんですかねえ。」

台助は、傘を打つ雨を見上げた。上層は晴れているのか、うす鼠色の雲からこぼれてくる雨は白く光っている。

「ねえ、お前さん、この雨の工合は、九女八の芸のような――地震加藤とか光秀をやる時の――底光りがしてるじゃねえか。木下尚江さんという先生は、日本にすぐれた女性が三人ある、畏れ多いが神功皇后様を始め奉り、紫式部、それから九女八だと仰しゃったそうだが――」

と、たいして親しくもない男へも言いかけたい気がした。

家では九女八が、訪問者へ、こんなふうな懐古談をしているときだった。

「母が再縁いたしますと、養父が自儘な町住居をしているような、道楽者の武家でして、私は十六の年、小石川水道町で踊の師匠をはじめました。ええ、私がごく小さい時分に、両国におででこ芝居がございましたのと、妥女が原に小三という三人姉妹の芝居があり、も一つ、鈴之助というのがあっただけで、これらは葭簀張りの小屋でございますから、まあ私どもが、芝居小屋でやりました女役者のはじめのようなもので――初開場? 薩摩座の出勤には、政岡と仁木。その次が由良之助でございました。