Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にっき

日記

宮本 百合子

Lisez 日記 (にっき) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 65 193 caractères · 131 écrans

Aozora Bunko

宝庫が貧しくなる憂はない。

ああ、生れ出た甲斐には

今一度、少年の日の歓喜を恵み給え。

今一度 かの日の熱望と光明とを

わが心窩の壇上にとぼし給え

傲り驕った望みと云わば云え

今こそ繩縛の身であっても

わたくしは

一燈の聖火を

芸術の祭壇に捧げずには

わが命を終るまい所存なのだ

憂鬱に心を閉されるのを感じ、私は一日椅子によって種々な書籍を漁った。日頃愛好する詩集や、昆虫の生活を書いたもの、古風な物語集の類まで。

中に一つ忘れられない話があった。ことの由は斯うである。

昔、あるところに一人の偸盗が入った。主が怪しい気勢で目を醒し、出て行く処を討止めて呉れようと、物陰に隠れて待ち伏せた。

障子の破れ目から覗いて居ると、盗人は、あちらこちらから物を少許ずつ取っては、持って来た袋に入れて居る。慾にかけ、あらいざらいを掻き攫う風にも見えない。やがて、ほんの僅かの物を取りためると、出て行こうとしたが、棚の上に、鉢に灰を入れて置いたのを見ると、その盗人は何と思ったのか、掴み食った後、今迄、袋にとり入れた物を、皆元の場所に置いて立出た。待ち伏せて居た主は、兎も角からめ捕りはしたが、如何にも盗人の振舞いが解せない。