Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にちろく

日録

山本 周五郎

Lisez 日録 (にちろく) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 076 caractères · 11 écrans

Aozora Bunko

とどなり返した。「戦争をするのは軍隊じゃないか、あのB二十九の大編隊が襲いかかっているのに、昨日は高射砲もろくにうたず、戦闘機は一機も飛びゃしない、われわれは濡れ莚と火叩きしか持っちゃいないんだぜ、高射砲や戦闘機を抱えこんでいて、それを使いもしないで、一般国民の初期防火活動がよくないもくそもあるか、昨日やられた荏原町の一部は三度まで焼夷弾とたたかったんだ。しょせん濡れ莚と火叩きで、B二十九の大編隊といつまでたたかえますか、ばかなことを言いなさんな」F誌編集長は私のけんまくに吃驚したらしく、「尤も、尤も」と頷くだけであった。ジンジャー君も私のようにどなりだしたいのではないか、と思ったのだが、そこでまたふっと考えた。一般国民の防火活動をいましめた軍部の妄言は、いまなお、位置を替えてわれわれの上に振りおろされていはしないか。われわれから絞りあげた超巨額な税金を抱え、法と権力を両手に握った政府が、事毎に「国民諸君の自立心と政治への協力」という、砂糖の衣をかけた恫喝的要求をする。――無力なジンジャーの花に対して、「こんど颱風が来たらしっかり身を守れよ、海水を含んだ風ぐらいがなんだ、そんなことでいちいち他力を頼むようではたるんでるぞ、しっかりしろ」