Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうしゅじん
旧主人・芽生
島崎 藤村
Lisez 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 813 caractères · 302 écrans
「髪でも刈って被入っしたら」
と軽い返事をした。
急に大きな蜜蜂がブーンという羽の音をさせて、部屋の中へ舞い込んで来た。お島は急いで昼寝をしている子供の方へ行った。庭の方から入って来た蜂は表の方へ通り抜けた。
「鞠ちゃんはどうしたろう」と高瀬がこの家で生れた姉娘のことを聞いた。
「屋外で遊んでます」
「また大工さんの家の娘と遊んでいるじゃないか。あの娘は実に驚いちゃった。あんな荒い子供と遊ばせちゃ困るナア」
「私もそう思うんですけれど、泣かせられるくせに遊びたがる」
「今度誘いに来たら、断っちまえ。――吾家へ入れないようにしろ――真実に、串談じゃ無いぜ」
夫婦は互に子供のことを心配して話した。
血気壮んなものには静止していられないような陽気だった。高瀬はしばらく士族地への訪問も怠っていた。しかしその日は塾の同僚を訪うよりも、足の向くままに、好きな田圃道を歩き廻ろうとした。午後に、彼は家を出た。
岩と岩の間を流れ落ちる谷川は到るところにあった。何度歩いても飽きない道を通って、赤坂裏へ出ると、青麦の畠が彼の眼に展けた。五度熟した麦の穂は復た白く光った。土塀、白壁の並び続いた荒町の裏を畠づたいに歩いて、やがて小諸の町はずれにあたる与良町の裏側へ出た。