Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そうしゅん
早春
豊島 与志雄
Lisez 早春 (そうしゅん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 457 caractères · 20 écrans
そんな売り食いの仕方は自慢になるもんじゃない。だが、北川さんは自慢そうな笑顔をしているんだ。
おれが眉根をしかめてみると、北川さんは何を勘違いしたか、おれの肩を一つ叩いて言った。
「とにかく、梅の木を持って来てくれたんだから、酒でも出さなくちゃなるまい。それに、両親が来るというから、そうなったら、ちと大変だ。米も足りないし、御馳走はなにもないし……ひとつ奔走してくれよ。」
言うことは道理だが、考えの根本がどうもおかしい。竹中さんにかぶれたのかも知れない。
「万事引き受けますよ。」
安心さしておいて、おれはまず、牛の煮込み屋の用だけは果してやった。だが、それだけで逃げるわけにもゆかない。なんだか気の毒だ。度が少し曲りかけてるお母さんを手伝って、台所の用をしてやった。
ささやかな酒宴がはじまった。竹中さんもいけるたちらしい。酒がまわるにつれて、妙な話題が出てきた。おれは台所の用をすまして、縁側に置いてある電熱器で、手製の煎餅をやきながら聞いていた。
――世の中は隙間だらけだというのだ。原子とか分子とかいうものにも、隙間がある。そういうもので出来てる物質も、隙間だらけだ。