Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほしあかり

星あかり

泉 鏡花

Lisez 星あかり (ほしあかり) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 178 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

もとより何故という理はないので、墓石の倒れたのを引摺寄せて、二ツばかり重ねて台にした。

その上に乗って、雨戸の引合せの上の方を、ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉乱橋の妙長寺という、法華宗の寺の、本堂に隣った八畳の、横に長い置床の附いた座敷で、向って左手に、葛籠、革鞄などを置いた際に、山科という医学生が、四六の借蚊帳を釣って寝て居るのである。

声を懸けて、戸を敲いて、開けておくれと言えば、何の造作はないのだけれども、止せ、と留めるのを肯かないで、墓原を夜中に徘徊するのは好心持のものだと、二ツ三ツ言争って出た、いまのさき、内で心張棒を構えたのは、自分を閉出したのだと思うから、我慢にも恃むまい。……

冷い石塔に手を載せたり、湿臭い塔婆を掴んだり、花筒の腐水に星の映るのを覗いたり、漫歩をして居たが、藪が近く、蚊が酷いから、座敷の蚊帳が懐しくなって、内へ入ろうと思ったので、戸を開けようとすると閉出されたことに気がついた。

それから墓石に乗って推して見たが、原より然うすれば開くであろうという望があったのではなく、唯居るよりもと、徒らに試みたばかりなのであった。