Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほしじょろう

星女郎

泉 鏡花

Lisez 星女郎 (ほしじょろう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 52 344 caractères · 104 écrans

Aozora Bunko

たとい門口に倒れていたって、茎が枯れたというんじゃなし、姿の萎んだだけなんです……露が降りれば、ひとりでにまた、恍惚と咲いて覚める、……殊に不思議な花なんですもの。自然の露がその唇に点滴らなければ点滴らないで、その襟の崩れから、ほんのり花弁が白んだような、その人自身の乳房から、冷い甘いのを吸い上げて、人手は藉らないでも、活返るに疑いない。

私は――膝へ、こう抱き起して、その顔を見た咄嗟にも、直ぐにそう考えました。――

こりゃ余計な事をしたか。自分がこの人を介抱しようとするのは、眠った花を、さあ、咲け、と人間の呼吸を吹掛けるも同一だと。……

で、懐中の宝丹でも出すか、じたばた水でも探してからなら、まだしもな処を、その帯腰から裾が、私に起こされて、柔かに揺れたと思うと、もう睫毛が震えて来た。糸のように目を開いたんですから、しまった! となお思ったんです――まるで、夕顔の封じ目を、不作法に指で解いたように。

はッとしながら、玉を抱いた逆上せ加減で、おお、山蟻が這ってるぞ、と真白な咽喉の下を手で払くと、何と、小さな黒子があったんでしょう。

逆に温かな血の通うのが、指の尖へヒヤリとして、手がぶるぶるとなった、が、引込める間もありません。