Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

チュンタオ

春桃

宮本 百合子

Lisez 春桃 (チュンタオ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 868 caractères · 22 écrans

Aozora Bunko

「あんたが片輪だからって、にべない仕打ちは私に出来ない。ただわたしは、あの人をすてかねるんだよ。みんな一緒に暮して、誰が誰を食わしてやってるなんて考えないことにしたら、いいじゃありませんか?」

李茂と向高とは、春桃と三人で暮しはじめた。向高は、少し本をよんだので「先に小人、後に君子」の道理をのみこめたし、生存の利害はきっちり春桃に結ばれていたし、嫉妬してはならないと云ったから、彼はその種子さえも踏みにじってしまった。李茂にしても、春桃のところから出てほかのどこへ行きたかろう。李茂は、家の内にいて、切手や紙のよりわけが上手になって行った。

けれども二人の男と一人の女とが、一つ※(「火+亢」、第4水準2-79-62)の上に寝るのは、どうもあまり便利ではなかった。二人の男の間に、微妙な不安があった。二人は、春桃をゆずり合い、幾度も字のかける向高は「赤い書付」をかいた。春桃は、何度もそれをやぶいた。そういうおだやかだが、こころにかかるいきさつのうちに或る夕方、向高の姿が見えなくなった。その姿をさがしても見当らず、がっかりして帰って来た春桃が見つけたのは、窓の子に自分の体をつり下げている李茂であった。