Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさやけ

朝やけ

豊島 与志雄

Lisez 朝やけ (あさやけ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 795 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

それによっておれは却って救われた気持ちになる。思えば浅間しい限りだ。

なるべく早く酔ってしまいたく、立て続けに飲んで、さてその後では時間をもてあまし、屋上をぶらつくことも、しばしばあった。――先日もそうだった。冷かな夜風がそよ吹いて、上弦の月が西空にかかっていた。その淡い月光は、高いビルの屋上では、地上よりも身にしみて、園部の所謂旅情をそそる。おれは胸壁にもたれて、煙草を吸った。その時、中野が近づいて来た。彼を平気で迎えられたのも、旅情のせいだったであろうか。

彼はもう相当飲んでるらしく、二三度大きく息をついた。そして何か憚るようにゆっくり口を利いた。さすがにおれに向っては女口調は使わなかった。

「酔っていらっしゃいますか。」

「いや、そう酔ってもいないよ。なぜだい。」

「だって、あなたは酔っ払うともうめちゃくちゃですもの。」彼はちらっと笑ったらしかった。「ちょっとお話があるんですけれど……。」

それを彼はなかなか切り出さなかった。煙草を一本吸う間かかった。睫毛の長いその眼が、淡い月光のせいばかりでなく、弱々しく悲しそうに見えた。

「マダムのことなんです。