Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさがおぞうし

朝顔草紙

山本 周五郎

Lisez 朝顔草紙 (あさがおぞうし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 019 caractères · 29 écrans

Aozora Bunko

「――つい先頃であったが、父はある席で浜田の噂を耳にした、それに依ると采女は遂に国老にまで経登り、今や全く藩政の実権を握って、悪政秕策、一藩の民を泣かしているとのことだ。……十五年まえに父が斬っていたら、この禍根は残らなかったに違いない、おまえそう思わぬか」「よく分りました」信太郎は父を見上げて「――斬って来いとおっしゃるのは采女のことでございますね」「父が果さずに来た三代相恩の責を、その方が果すのだ。たやすい事ではないぞ」「――斬って参りましょう」

信太郎は片頬に微笑すら浮べていた。信右衛門はその面を見まもっていたが、

「よし、その眼なら大丈夫やれる、手段は選ばぬから仕止めて来い、――その代りに良い褒美をやる」「では兼光のお差料を」「そうではない、他にあるだろう」

信右衛門はちらと笑った。「浜田へ行くと云えば思い出す筈だがな、分らぬか」「何でございましょう」

小首を傾げたが、直ぐに信太郎はさっと頬を赫くした。その様子を信右衛門は楽しそうに眺めて、「どうだ、分ったであろう!」「――はい」「国家老建部監物の娘文絵どの、おまえとは親同志の約した許嫁だ。