Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かきのたね
柿の種
寺田 寅彦
Lisez 柿の種 (かきのたね) de 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 70 202 caractères · 139 écrans
曙町より(二十六)
どこへ行っても全く油断のできない世の中である。
言問まで行くつもりであったが隅田川の水の臭気にあきたので吾妻橋から上がって地下鉄で銀座まで出てニューグランドでお茶をのんだ。
近ごろの大旅行であった。舟車による水陸の行程約七里半、徒歩ならゆっくり一日がかりのところである。
自分の生まれない前に両親が深川西六間堀に住まっていたころ、自分のいちばん末の姉を七歳で亡くして休日のたびに谷中の墓地へ通ったという話を聞かされたことがあった、それを今日ふいと思い出した、ほとんど一日がかりの墓参りであったらしい。
なつかしや未生以前の青嵐(昭和十年七月、渋柿)
曙町より(二十六)
風呂桶から出て胸のあたりを流していたら左の腕に何かしら細長いものがかすかにさわるようなかゆみを感じた。女の髪の毛が一本からみついているらしい。右の手の指でつまんで棄てようとするとそれが右の腕にへばりつく。へばりついた所が海月の糸にでもさわったように痛がゆくなる。浴室の弱い電燈の光に眼鏡なしの老眼では毛筋がよく見えないだけにいっそう始末が悪い。あせればあせるほど執念深くからだのどこかにへばりついて離れない。