Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かきいろのかみふうせん

柿色の紙風船

海野 十三

Lisez 柿色の紙風船 (かきいろのかみふうせん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 032 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

それで紙風船の作業は終った。

あとは五十嵐が、出来上った紙風船を、お椀を積むように、ドンドン積み重ねてゆく。すると、ときどき検査係が廻って来て、その風船の山を向うへ搬んでいってしまう。

私と五十嵐とは、うまく呼吸を合わせて、

「はッ、――」ポン。

「いやア。――」ポン。

と、まるで鼓を打っているように、紙風船の肛門を貼ってゆくのであった。――だがこんな仕事は、せいぜい一と月もやれば、いやになるものだった。

しかし月日の経つのは早いもので、そのうちに刑務所のお正月を、とうとう五度、迎えてしまった。やがて二月が来れば、いよいよ娑婆の人になれることとなった。その後、あのラジウムは遂に怪しまれることもなく、私の独房の箒の中に、五年の歳月を送ったのだった。私に新たな希望の光がだんだんと明るく燃えだした。私は暮夜、あの鉛筆の芯ほどのラジウムを掌の上に転がしては、紅い灯のつく裏街の風景などを胸に描いていた。

ところが出獄も、もうあと三週間に迫ったという一月二十五日のこと、私の独房に、思いがけない二人の来訪者があった。

「オイ、一九九四号、起きてるか。――」

看守の後から背広姿の二人の訪客が入って来た。