Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かんおけのはなよめ

棺桶の花嫁

海野 十三

Lisez 棺桶の花嫁 (かんおけのはなよめ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 42 845 caractères · 86 écrans

Aozora Bunko

自分はなにかヘマをやっていないであろうか。待てよ――。

杜は、裏口の幕をはねのけるようにして、小屋のなかに飛びこんだ。

彼はそこに今の今まで自分が横わっていた寝床を見た。その隣にはお千の空虚の寝床があった。これはいけないと思って、彼は前後の見境もなく、今まで寝ていた自分の寝床を畳んで横の方に近づけた。

そのとき、寝床の下の蓙の上に、ポツンと赤黒い血の痕がついているのを発見して、彼は驚愕を二倍にした。毛布にも附着しているだろうと思って改めてみると、幸いなことにほんの僅かついているだけだった。彼はそこのところの毛を一生懸命でった。

蓙の上の血痕をそのまま放置しておくことは、彼の弱い心が許さなかった。彼はナイフを出して、その血痕の周囲を蓙のまま四角に切りとった。

毛布の血痕と、蓙に赤黒く固まりついている血痕とは捨てては危険である。彼は咄嗟に、その二つの証拠品を、マッチ函の中に収った。これで血の脅威からは脱れることができた。

もう何か残っていないかと、あたりを見廻した。

「おお、これァ何だッ」

妙なものがお千の寝床の向う側に落ちていた。拾いあげてみると、それは古風な縫い刺し細工の煙草入であった。