Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 078 caractères · 285 écrans
石田将監は番頭であるが、家柄は「一族格」だった。一族とは伊達家の庶流で、役目こそ家老より下の職にしかつけなかったが、家名は軽くないので、改易という処分にはみな難色を示した。
――問題は玄叔の死罪だ。
玄叔の死罪に反対が出なければいい、と甲斐は思っていた。その罪科を強要したのは一ノ関で、評定役が兵部から指示を受けたということは、この評議のまえに甲斐の耳にはいっていた。もちろん、機会さえあれば家中に紛争を起こそうという、一連の操作のあらわれであって、反対論の出ることは計算されているのである。玄叔が江戸の藩邸に寄宿していたことは、周囲の者も知っていたであろう、けれども不審をいだく者はなかった。こんど摘発されるまで、誰も不審には思わなかった。どうしてかというと、追放に処されたのは玄叔の父であって、それも故忠宗の代のことであり、いまでは殆んど覚えている者もないほど、古いことだったからである。だが、容赦なく法を盾にとれば、玄叔の罪はまぬがれぬところであり、もしまたその罪科に反対する者でもあれば、玄叔の寄宿していることを知っていた者にまで、詮議の手が伸びるに相違ない。