Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 148 519 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

とつぜん座がしんとなった。六人の評定役も、兵部少輔宗勝も、その一瞬、呼吸をとめた。勘解由の要求は重大であった。いま家中ぜんたいの関心は、金兵衛らの行為よりも、「上意」と云ったことのほうに集まっていた。

詮索すればなにが出て来るかわからない。

誰もがそう思った。暗殺された四人が、近年ずっと綱宗の側近に仕え、寵遇されていた事実はよく知られていた。なかでも坂本八郎左衛門と渡辺九郎左衛門とは、新参であるのに傍若無人なことが多く、一部の者からは憎まれてさえいた。したがって、四人が刺殺されたことは、かれらが「藩主逼塞」という大事に致らしめた奸臣であるという理由で、それほど問題にすべきこととは考えられなかった。

だが「上意」という言葉は軽くはない。

綱宗が藩主の位地をはなれ、世子がまだきまっていない現在、「上意」という表現はもちいられない筈である。それをあえて呼称したからには、それだけの理由がある筈である。これについては、朝粥の席で伊東七十郎も指摘したが、伊達家中ぜんたいが同じ疑問をもっているといってもよかった。

――金兵衛らの背後になにかがある。

――だがうっかりそれに触れてはならない。