Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 117 781 caractères · 235 écrans

Aozora Bunko

なってしまった。

「次郎は、そりゃあ、小さい時から頭の仂く子でね。それに、だいいち思いきりがいいんだよ。仙吉も、こんな時には、少し見習ったらどうだえ。」

お祖母さんは、次郎の気持にはまるで無頓着らしく、仙吉にそう言うと、すっと頭をひっこめて簾戸をしめた。

次郎の眼は、その瞬間、稲妻のように動いてお祖母さんのうしろ姿を逐ったが、そのあと、また栓口に釘付けにされてしまい、暑いさかりの土間の空気に、ぴんと氷のように冷たい線を張った。

彼の動かない眼にひきかえ、彼の頭の中には、たえがたい羞恥の感情が旋風のように渦巻いていた。その旋風の中を、朝倉先生夫妻をはじめ、白鳥会で彼が尊敬している生徒たちの顔が、つぎつぎに流れていた。大沢や恭一の顔も、むろんその中にあった。しかし、どの顔よりも彼の心を惑乱させたのは、父俊亮の顔だった。俊亮の顔が浮かんで来たのは、時間からいうとずっと後のことだったが、それは忽ちのうちに他の顔を押しのけ、悲痛なまなざしをもって彼にせまって来るのだった。

(自分は、さっき自分のやったことで、自分自身を辱かしめただけでなく、父さんをも辱かしめていたのだ。