Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ぶしをえびすということのこう

武士を夷ということの考

喜田 貞吉

Lisez 武士を夷ということの考 (ぶしをえびすということのこう) de 喜田 貞吉 (きたさだきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 305 caractères · 34 écrans

Aozora Bunko

東国に武士の起れる事情もって見るべからずや。

西国といえどもまたもとより武士絶無にはあらず、しかもその武勇と忠実と、ともに東国武士の比にあらざりき。『源平盛衰記』に斎藤別当実盛の言を記して、

坂東武者の習とて、父が死せばとて子も引かず、子が討たるればとて親も退かず、死ぬるが上を乗り越え乗り越え、死生知らずに戦ふ。御方の兵と申すは畿内近国の駆武者なれば、親手負はば其れに事づけて一門引連れて子は退く。主討たるれば、郎等はよき次でとて、兄弟相具して落ち失せぬ。

とあり。その懸隔のはなはだしきもって観るべし。むべなるかな、東国を根拠とせる源氏の前に、西国を根拠とせる平氏の脆くも敗北せしことや。かく鎌倉時代における武士は、ほとんど東人の専有するところとなりき。ここにおいて余輩は、いわゆる東人の何者なるかにつき、曩時の研究の結果をここに繰り返さざるべからず。曰く、

一、東国に移住せる天孫種族の民の子孫

二、蝦夷とこれらの移住民との雑婚より生じたるものの子孫

三、天孫種族に同化せし蝦夷の子孫

と。余輩今においてなお東人の要素として、右の三者を数うるものなり。もとよりその委曲に渉りてこれを論ずれば、韓漢帰化人の後もあるべし。