Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぶどうむもん
武道無門
山本 周五郎
Lisez 武道無門 (ぶどうむもん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 130 caractères · 24 écrans
……勘兵衛が立止ると、小弥太も止った。勘兵衛の厚い胸板が、荒い呼吸のために波を打った。小弥太はまた剣を中段に構え、ゆらゆらと上下に動かしながら云った。
「さあ来い、どこからでも来い」
勘兵衛は苦しそうに息をつき、とび出しそうな眼で相手を睨みつけていたが、
「貴様、貴様も武士だろう」と喘ぎながら喚いた、「武士なら尋常に勝負しろ、逃げるなどとは卑怯だぞ、いいか、こんどこそ逃げると承知しないぞ」
「心得た、いざ来い」
勘兵衛はずいと出た。小弥太はすかさず同じほど退った、勘兵衛は真赤になった。
「やい卑怯者、臆病者、なぜ斬って来んのだ、どうして逃げるんだ、来い」
「逃げるのではない、拙者の気合を計っているのだ、其方こそ斬って来い」
「宜し、行くから、……動くなよ」
勘兵衛は呼吸を計って、「動くなよ」と云いざま、飛鳥のように斬り込んだ。
斬り込んだ呼吸もすばらしかったが、逃げだす小弥太も迅かった。韋駄天のように五六十間、半円を描いて走った。疾いのなんの、それから逆に廻り、松応寺の森の際まで行ったと思うと、原の東側に沿って観音寺の丘の方へ戻った。……勘兵衛は逆上して夢中だった。