Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しまでをかたる
死までを語る
直木 三十五
Lisez 死までを語る (しまでをかたる) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 42 739 caractères · 85 écrans
食べ物では、今でも、食べたいと思うのは、蒟蒻。今の蒟蒻とは、蒟蒻がちがうらしい。もっと、色の黒い、汚い黒い斑点の入った――それが、実にうまかった。例の、夜店の関東煮屋の品であるが、これも、すっかり無くなった。水飴、和砂糖――飴は今でもすきであるが、瓶へ入ったとろとろの飴など、食べられない。田舎へ行くと捜すが、もう、田舎にもなくなっている。
渋川特務曹長が、千日前の見世物というのを、初めて見せてくれた。見せ物などは、他人の見る物だと、看板ばかり見て、決して、中へ入った事のなかった私は――何うだ、第一に「へらへら坊主と、海女」へ入ったのである。
舞台の前に、水槽があって、その中へ、赤い湯巻一枚の海女が、飛び込んで、中で、踊を踊るのであるが、十か、十一の私には特務曹長の感じるような事は感じない。
(何んだつまらん)
と、思って眺めていたが、今考えると、惜しいものである。何んだつまらんと思うもう一つの理由は、表看板に、海中で、海女が、蛸や、魚と、格闘している図が描いてあるから、その通りの事をして、見せるのだと考えていたせいもある。それが、全くちがったのだから、失望した。