Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しまでをかたる
死までを語る
直木 三十五
Lisez 死までを語る (しまでをかたる) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 42 739 caractères · 85 écrans
「宗一、又、きてけつかる。浜はんへ、行かんか」
と、父が、怒鳴りにくるようになった。この貸本屋で、いかに、私は多くの講談本を読んだか? 「誰ヶ袖音吉」「玉川お芳」などの大阪種の、侠客物の味は、まだ忘れられない。
九
植村宗一、直木三十五の外に、私は、北川長三、竹林賢七というペンネームを、一年か、半年もっていた事があるが、その外にもう一つ、安村宗一という名がある。これは、私も、その内に、忘れてしまうかも知れぬから書いておくが、私の両親が、結婚したのか、私通したのか、とにかく、尋常小学へ入学した時の私の姓名は、安村宗一であった。善意に解釈すると、母の安村静が、長女であったが為、植村へ入籍できなかったせいであるが、悪意に考えると、何うも、父母は、公然と結婚したのではないらしい。私も、結婚をした事はないが、貧乏と共に、矢張り親譲りのものである。
弟を背負ったり、惣菜の買出しに行ったりしている間に――尋常四年の頃であろう。その時の光景を、今でも、明瞭と憶えているが「のばく」から、通りへ出る坂の右側に「金時湯」という湯屋がある。その前で、一人の女に逢うた。