Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)
「母の膝の上に」(紹介並短評)
宮本 百合子
Lisez 「母の膝の上に」(紹介並短評) (「ははのひざのうえに」(しょうかいならびにたんぴょう)) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 661 caractères · 22 écrans
けれども、見方によっては、ロザリーの母親の生活の方が、遙に憐れな、自覚されない点で一層悲劇的なものと云えました。彼女は、娘の時は父の為、成長してからは不平満々な良人の為、母となっては、数多い子供達の為に、自分のあらゆる希望要求を犠牲にしつくし、いつもおどおど労苦の絶えない女性でした。ロザリーが物心づいて第一に感じたのは、男の人と云うものは何と云う偉い素晴らしいものなのだろう! と云う驚歎でした。びっくりするような思いがけない事、珍しい不思議なこと、それは皆、父親か二人の兄達――男――と云う者によってなされます。
家中の女、母親も、アンナ・フロラ・ヒルダと云う三人の姉達も、女中も、皆、その驚くべき男の人達の為ばかりに何時も働き、用事をし、心配をしている。同じ同胞でも、二人の兄達は父と同じ「男」だから、母でも女中でもまるで違った扱いをします。父親の命令で唯の一つも実行されなかったことのないのを見知っているロザリーは、或るひどい嵐の晩、こわさで顫えながら、
「お父さんに行ってやめさせて頂いて頂戴よ」
と云って、姉達に「お馬鹿さん!」とたしなめられた程でした。