Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぼしじょじょう

母子叙情

岡本 かの子

Lisez 母子叙情 (ぼしじょじょう) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 77 355 caractères · 153 écrans

Aozora Bunko

西洋室の二方にはライブラリ型の棚があり、其処には和洋雑多な書籍が詰っていた。だが、机の上の山積の書物にも書架の書物にも、紗のような薄い布が掛けてあって、書物の題名は殆ど読み分けられなかった。かの女がやや無遠慮にその布を捲ろうとすると、規矩男は手を振って「今日は書物なんかにかかわり度くはないですよ」と止めた。

「だけどあなたは随分読書家なんでしょう」

「まあね」

規矩男はにやにや笑って、

「それだけに堪らなく嫌になって、幾日も密閉して、書物の面見るのも嫌になるんですよ。今はその時期です」

「人間にもそんなんじゃない」

「まあそんな傾向がないとは云えませんがね。しかし、人間に対しちゃ責任があるもの、いくら僕だってそんな露骨なことしやしません」

「だって一度恋人だったものがただの許嫁に戻ったりして……」

「あのことですか、だって僕は女性がまだあの頃判らなかったし、ただちょっと珍しかったからですよ」

「では、今は珍しくなくって、そして女性が判って来たとでもいうのですか」

「そんなこと云われると、僕はあれのこと打ち明けなければ好かったと思いますよ。あなたは偉いようでも女だなあ。