Classiques japonais avec furigana
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みずあかをぎょうしす
水垢を凝視す
佐藤 垢石
Lisez 水垢を凝視す (みずあかをぎょうしす) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 841 caractères · 10 écrans
は幅が広く、丈が長い。歯跡の長さが五六寸に及ぶものを見ることさえある。
居付鮎は、実に丁寧に石をなめるものである。底石が、黒く地肌を出す程なめ尽す。なめ尽すと、居場所を替えるから、石が真っ黒に変っているところは、もう鮎の数が少くなっていると見てよろしいのである。ところが、鮎の群が新しい水垢を発見して集り来ったところへ囮鮎を放てば、忙しい程釣れる。鮎が新しい水垢を争いなめているのであるから、他から侵入者があれば容赦なく突っ掛って来る。鈎に掛る。
鮎は新しい垢、新しい垢と求めて移動して行くものである。腐った垢には、鮎はついていない。早春からの古い垢がついたまま、洪水がないため川底の石が、黄色になって行くのを、川が腐ったという。川が腐れば、鮎は囮鮎を追わない。食料を争う気持にならないからだ。こうなれば、友釣は万事窮すである。手を拱いて磧に座すのみである。
ところが、一度水が出て、川底の石を綺麗に洗い去り、水が治って一週間か十日もたつと、川底の石に薄く新しい垢が乗って来る。この時こそ、釣人は見遁してはならぬ。鮎は長い間腐った垢に閉口して居り、また出水によって食料を失い、ペコペコに腹を空かせている場合であるから、新らしいおいしい水垢を発見すれば、狂気のようになって争い食う。