Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えがわらんこ

江川蘭子

江戸川 乱歩

Lisez 江川蘭子 (えがわらんこ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 151 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

ラン子がアダムス青年の肘をつついて、クスクス笑いながら云った。

「眠り薬よ。この人が常用しているジァールの分量をちょっぴり多くした丈けなのよ。ホラ、御覧なさい。もう眼を覚しかけているわ」

二人が腰かけたまま、頬をすれすれに並べて、人間クッションの顔をのぞき込むと、老人は睡眠薬の効力がまだ失せないのに、腹の上の運動で無理に揺りおこされた、朦朧とした意識で、ボンヤリ薄目を開けて、じっと二人の姿を見つめていた。

「アラ、笑ってるわ。こんな目に合うのが、きっと嬉しいのよ」

それは冗談ではなかった。老人はウットリと目を細めて、ゆるんだ頬でニタニタと、気味悪く笑っていた。

それを見ると、二人とも、少し恐くなって立上った。

「そうじゃないわ。何か嬉しい夢でも見ているんだわ。平気よ。平気よ」

ラン子が止めたけれど、アダムス青年は老人が本当に目を覚さぬ内に帰ると云い張った。

「じゃあ左様なら」玄関まで送って行ったラン子が、そっけない調子で云った。「あたし、やっぱり、あんたよりはお爺さんの方がいくらか好きだわ。だって、あんた、あいの子の癖に、意気地なしなんだもの」

という事件があってから、ラン子の心に、又一段の変化が来た。