Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かわあかり
河明り
岡本 かの子
Lisez 河明り (かわあかり) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 244 caractères · 98 écrans
「ともかく、私が日本を出発するときの気慨は大変なものでしたよ。白金巾の洋傘に、見よ大鵬の志を、図南の翼を、などと書きましてね。それを振り翳したりなんかしましてね……今から思えば恥かしいようなもので、は、は、は、……」
そしてお茶の代りにビールを啜りながら、扇を使っていた中老の社長は感慨深そうに、海を見詰めていたが、
「人間の行き道というものは、自分で自分のことが判らんものですな。僕のその時分の初志は、どこか南洋の孤島を見付けて、理想的な詩の国を建設しようとしたにあったのですが……だんだん現実に触れて見ると、まずその智識や準備をということになり、次には自分はもう出来ないから、それに似たような考えの人に、折角貯えた自分の智識を与えようということになり、それが、職業化すると、単なる事務に化してしまいます」
中老人は私達をじろじろ眺めて、
「普通の人にならこんな愚痴は云わないで、ただ磊落に笑っているだけですが、判って下さりそうな内地の若い方を見ると、つい喋りたくなるのです。あなた方のお年頃じゃ判りますまいが、人間は幾つになっても中学生のところは遺っています」